当院の巻き爪(陥入爪)治療について
巻き爪の治療には、保存的な方法からワイヤー療法、手術など様々な方法が行われています。
ワイヤー療法にもいろいろな方法があり、それぞれ特徴があります。
また、手術での治療にもメスを使う方法や、薬品を使う方法など施設によって様々です。
当院では、形成外科医による巻き爪治療を行っています。
複数のワイヤー療法の資格を持った医師が、保存療法や様々なワイヤー療法と手術から最適な治療を選択し、患者さんに一番良い方法の陥入爪治療を提供します。
保存的療法
軟膏療法やテーピング療法、簡単な爪棘切除などにより、爪変形の少ない軽度な陥入爪は治療可能です。
まずは、保存療法を検討し治療が難しい場合に、ワイヤー療法や手術療法が適応となります
ワイヤー療法
ワイヤーを利用して爪の変形を矯正する方法です。
爪の変形の程度、伸び具合、厚さ、などにより、ワイヤーを選択します。通常2~3ヶ月に1回の入れ替えが必要です。
爪の状態により複数のワイヤーを併用することも効果的です。ワイヤー治療によって改善が得られないときは手術を行うこともあります。
方法 | 矯正力 | 手技 | 適応 | 料金 |
---|---|---|---|---|
マチワイヤー (形状記憶ワイヤ) --- 爪の先端にワイヤーを挿入し矯正する方法 |
中 | 簡便 | 爪が伸びている必要がある | 5,000円 |
VHOワイヤー --- 爪の根元にワイヤをかけて矯正する方法 |
中~大 | やや煩雑 | 爪の根元から曲がっている場合 | 10,000円 |
オーラシュパンゲ --- 爪の根元にワイヤをかけて矯正する方法 |
小~中 | やや煩雑 | 薄い爪に良い適応 | 10,000円 |
3TOポドフィックス --- 爪の表面にワイヤを接着し矯正する方法 |
小 | 簡便 | 比較的簡単にできる方法 | 8,000円 |
ネイル・エイド --- 爪の先端に器具を被せる方法 |
中 | 簡便 | 爪が伸びてなくても可能(痛みなし) | 5,000円 |
※料金は、爪ひとつの料金です。複数箇所の場合は加算されます。(例 2箇所なら倍)
※同じ爪に2箇所ワイヤーを使用した場合は、安い方が半額になります。
※診察代金が別途必要です。(診察費用 : 1,000円)
手術による方法(健康保険適用)
爪の巻いている部分を一部切除し、爪母を切除(処理)し、その部分の爪が生えてこないようにします。爪の幅が狭くなります。
フェノール法は薬剤で爪母細胞を処理し、一般的な手術法はメスで爪母を取り除きます。
骨の変形が原因の場合は、骨を部分的に平らにする手術を行うこともあります。
※爪母:爪を作っている部分、爪の根元にあります。
方法 | 術後疼痛 | 再発 | 術後安静 | 料金 |
---|---|---|---|---|
フェノール法 --- 爪母をフェノールで処理する方法 |
小 | 少 | 不要 | 健康保険適応 |
爪母切除術 (鬼塚法・小島法など) --- 爪母をメスで切除する方法 |
中 | 極少 | 必要 | 健康保険適応 |
骨削り術 --- 骨を平らに削る方法 |
大 | 中 | 必要 | 健康保険適応 |
巻き爪外来 担当医の紹介
(やな ゆういちろう)
2003年 高知大学医学部卒業
2005年 東京大学形成外科教室入局 関連病院勤務を経て
2007年 埼玉医科大学形成外科勤務
現在に至る
佐々木病院へは2010年より勤務
日本形成外科学会(専門医)
日本眼形成再建外科学会
日本美容外科学会
日本リンパ浮腫治療学会(評議員)
日本褥瘡学会